深煎りデカフェとOATSIDEで作るアイスカフェラテ。クリーミーさと香りを楽しむ一杯

氷入りのカフェラテと深煎り豆、手挽きミル、抽出器具、ケトルを描いた水彩調のイラスト
記事の内容をもとに制作したAIイメージ画像です。

始まりは、店で感じたなめらかさ

お店で飲んだアイスラテで、印象に残ったのは口当たりでした。

「口当たり良くて滑らかさで香りも良かったです」

「後味が酸味なくすっきり」

10月21日の探究記録には、そんな感想が残っています。店で見たオーツミルクのパッケージはOATSIDEと同じでした。ただし、プレーンかバリスタブレンドかまでは分かっていません。

自分の好みを整理すると、コーヒーの強さを前に出すより、ミルクの甘みとまろやかさを楽しむ方向に惹かれます。コーヒーの香りも残しながら、口当たりのよい一杯にしたい。

自宅では、デカフェの豆、AeroPress、OATSIDEのプレーン、氷を使って作りました。

実際に飲むと、とてもクリーミーでおいしい。コーヒーの香りも立っています。妻もこのレシピで作っていて、プレスも押しやすく感じています。

店で感じたなめらかさを出発点に、自宅で楽しめた一杯の配合と手順をまとめます。

自宅で使う豆とOATSIDE

豆は、上田珈琲豆焙煎堂の「カフェインレス メキシコ」です。[1] 今回は、深煎りにしてもらいました。

同じ商品名の豆でも、この記事で使った焙煎は深煎りです。これは私が購入した豆の条件として残しておきます。

デカフェは、カフェインが完全にゼロという意味ではありません。今回の豆や一杯のカフェイン量は測っていません。[5]

この豆をAeroPressで抽出し、OATSIDEと氷へ合わせます。ここでいうアイスカフェラテは、エスプレッソマシンと同じ抽出ではなく、少量のコーヒーにオーツミルクを合わせる家庭用の呼び方です。

自宅で使っているオーツミルクは、OATSIDEのプレーンです。使用量は120g。豆や湯の量とは別に、ミルクも重さで量っています。

店の豆や配合は分かりません。ここでは、自宅で使っている材料と、実際に作って飲んだ条件を紹介します。

深煎りという条件も、一杯の味に含まれている

レシピを書くと、豆の重さや湯温に目が向きます。でも、湯を注ぐ前の焙煎も、味を考えるうえで大事な条件です。

焙煎度を変えたアラビカ豆を調べた2020年の研究の抄録では、官能評価、つまり人が飲んで評価した項目のうち、ボディと酸味が焙煎度の影響を受けやすかったと報告されています。[6] ボディは、口の中で感じる厚みや重さに関わる言葉です。

ただし、研究のボディ評価と、私が今回感じた「クリーミー」は、そのまま同じものとは扱えません。こちらはコーヒーにOATSIDEと氷を合わせた一杯です。

もう一つ興味深いのは、焙煎による酸の変化です。2023年の研究では、5種類のアラビカ豆をそれぞれ3段階に焙煎し、フレンチプレスで抽出したコーヒーの酸の成分を調べています。焙煎段階ごとの平均濃度を比べると、クエン酸やリンゴ酸は低下し、酢酸やキナ酸は上昇する方向でした。[7]

ここでいう3段階は、研究内での相対的な区分です。最も焙煎を進めた条件も、一般にいう深煎りを意味するものではありません。[7]

酸は、種類によって動き方が違います。また、成分として含まれる酸と、飲んで感じる酸味との関係も単純ではありません。この研究は、今回の深煎りデカフェやオーツミルク入りの飲み物を調べたものではありませんが、成分の話と味の感想を分けて考える手掛かりになります。

今回確かに言えるのは、深煎りにしてもらったデカフェをこの配合で淹れ、私がクリーミーさと香りを楽しめたことです。この記録では焙煎だけの影響は切り分けられていないので、そのよさは組み合わせの記録として残します。

アイスカフェラテのレシピ / 1杯分

使用している道具

  • 抽出器具:AeroPress Original
  • ミル:TIMEMORE Chestnut C3S
  • スケール:ハリオ ポラリス
  • ケトル:カリタ

材料と抽出条件

項目 分量と設定
コーヒー豆 上田珈琲豆焙煎堂 カフェインレス メキシコ
焙煎 深煎りにしてもらったもの
豆量 18g
湯量 80g
湯温 注ぐ直前で約88℃
挽き目 C3Sで14クリック、メーカーの説明書に従って設定
時間 注ぎ始めからプレス終了まで約2分
キャップとフィルター 標準キャップと対応する紙フィルター1枚
ミルク OATSIDE プレーン120g
氷 使用、重量は未計量

これは我が家で実際に作った条件です。今回の感想はこの組み合わせでのもので、好みや豆に応じて調整できます。

14クリックはTIMEMORE Chestnut C3Sでの設定です。別の機種には数字だけを移さず、手元の説明書に従って調整してください。

作り方 / タイマーは注ぎ始めから

以下の時刻は、すべて注ぎ始めからの目安です。豆を挽く時間や湯を用意する時間は含みません。粉を十分に濡らすことと、安全な操作を時刻より優先し、ずれたときは実際のプレス開始時刻と終了時刻を記録します。

1.氷とOATSIDEを用意する

OATSIDEを容器の表示に従ってよく振ります。[2]

十分な容量の耐熱グラスかマグをポラリスに載せ、表示をゼロにして氷を入れます。今後の比較用に氷の重さを残す場合は、ここで記録します。

もう一度ゼロにし、冷やしたOATSIDEのプレーンを120g加えます。

2.AeroPressを準備する

標準キャップに対応する紙フィルター1枚を入れます。湯通しする場合は、その水を捨てます。

キャップを確実に取り付け、AeroPressを通常の向きで、安定した丈夫な抽出用カップに載せます。薄いガラスや繊細な容器にはプレスしません。[3]

18gの豆を挽いて入れ、粉を軽くならします。湯量を量るため、抽出用カップごと秤に載せ、表示をゼロにします。

3.0:00〜0:20 / 湯80gを注ぐ

タイマーを開始し、注ぐ直前で約88℃の湯を、合計80gになるまで注ぎます。

カリタのケトルから、粉全体へ湯が行き渡るように注ぎます。

4.注ぎ終えたら混ぜ、プランジャーを浅く差す

粉の塊や乾いた部分が残らないように混ぜます。

プランジャー先端のシールを上端から約1cm、密閉できる程度に浅く差し、押し込まずに待ちます。通常の向きで待機中の滴下を抑える、メーカー案内の方法です。[4]

自然に落ちた分も、その後にプレスする分も、同じカップで受けます。

5.注ぎ始めから1分30秒を目安に待つ

プレス開始は、注ぎ始めから1分30秒を目安にします。注ぎ終えてから、さらに1分30秒待つという意味ではありません。

6.秤から下ろして、ゆっくりプレスする

抽出用カップとAeroPressを秤から下ろし、安定した台に置きます。秤の上では押しません。

約30秒かけて静かに押し、全体で約2分を目安にします。強い抵抗があるときは無理に押さず、次回は挽き目を粗くするなどして調整します。[3]

7.氷とOATSIDEへ注ぐ

回収したコーヒーを、氷とOATSIDEの入った耐熱容器へ静かに注ぎ、全体を軽く混ぜます。

合わせたコーヒーの量を記録するなら、氷とOATSIDEの入った容器を秤に載せ、表示をゼロにしてから注ぎます。表示されるのは、実際にこの容器へ注いだ抽出液の質量です。

豆18g、湯80g、ミルク120gをどう読むか

今回の数字は、抽出する段階と、合わせる段階に分けると分かりやすくなります。

まず、豆18gに対して湯80g。粉と投入湯の重さの比率は、約1:4.4です。少量の湯で抽出し、その後にOATSIDE120gと氷を合わせています。

ここで、湯80gとミルク120gを比べて「コーヒーとミルクは2:3」と書くと、実際の配合とはずれます。粉に残る水分などがあるため、湯80gのすべてが抽出液として回収されるわけではないからです。

また、回収した抽出液の濃さと、その液体に含まれる、豆から溶け出した成分の量は別です。濃さは、抽出液の重さに対して、溶け出した成分が占める割合です。同じ濃さなら、回収した液体が多いほど、そこに含まれる成分の量も多くなります。少ない湯を使ったという数字だけでは、どちらも確定できません。

実際にミルクへ合わせたコーヒーの量を記録できると、次回との違いを考えやすくなります。抽出液の質量の計測値は、この記事には載せていません。出来上がりの量も、投入湯とミルクの数字だけでは決まりません。

このレシピでは、まず自宅でおいしく飲めた配合を残しています。そこへ一つずつ記録を足すことで、「同じつもりで作ったのに違う」と感じたときに戻れる手掛かりが増えます。

氷も、配合の一部として考える

アイスカフェラテでは、氷が融けるにつれて、飲み物に加わる水の量が変わります。

飲み始めの液体は、抽出したコーヒー、OATSIDE、その時点までに融けた氷が合わさったものです。

確かめるなら、最初の一口と、数分後の両方です。アイスの一杯は、飲んでいる間にも配合と温度が変わっていきます。

最初は香りがよくても、後半は薄く感じるのか。それとも、少し軽くなった後のほうが好みなのか。

その間には温度も変わります。どの時点のバランスが好きかを残しておくと、次の一杯の手掛かりになります。

ミルクを変えるなら、抽出側を揃えて10gずつ

OATSIDE120gを基準に、ミルクだけを10g増減する比較も考えられます。

  • ミルクの甘みやまろやかさをもう少し楽しみたいとき:130gを候補にする
  • コーヒーの存在感をもう少し残したいとき:110gを候補にする

110gと130gは、これから比べる候補です。今回の120gで感じたクリーミーさや香りを、どちらがどう変えるかは、まだ評価していません。

比べる回は、同じ深煎りの豆を使い、豆量、挽き目、湯量、湯温、抽出時間、飲むまでの時間をできる範囲で揃えます。氷もその都度量ると、条件を揃えやすくなります。ミルク以外も同時に変えると、どの変更が好みに関係したか分かりにくくなるためです。

クリーミーさと香り、その両方を楽しむ

お店のアイスラテでは、なめらかさ、香り、すっきりした後味が印象に残りました。自宅で今回のレシピを作ってみると、クリーミーで、コーヒーの香りも立つ一杯になりました。

一方で、その口当たりが、豆、抽出、OATSIDE、氷のどれによって生まれたかは切り分けていません。

「なめらかさ」は、ざらつきの少なさなのか。ミルクの厚みなのか。飲み込んだ後に残る感覚なのか。

最初の一口と数分後で、それぞれはどう変わるのか。

「なめらか」の一言を少し分けてみると、単に濃いか薄いかだけではない、好みの手掛かりが見えてきそうです。

見るところ 確かめたいこと
香り 飲み始めと数分後で、コーヒーの香りをどう感じるか
口当たり ざらつき、厚み、口に残る感じをそれぞれどう感じるか
後味 飲み込んだ後の、すっきりした感じと残る余韻はどうか

これは今回すべてを採点した結果ではなく、「クリーミーでおいしかった」という感想を、もう少し細かく残すときの観点です。

コーヒーの香りが立ち、口当たりはクリーミー。今回の一杯は、自宅でも楽しめるレシピになりました。ここに残した配合は、その好みをもう少し具体的に確かめるときの基準にもなります。

使用している材料と道具のリンク

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参考資料

  1. [1] 上田珈琲豆焙煎堂 / カフェインレス メキシコ

    商品ページで商品名と販売単位を確認しました。今回の深煎りは、購入時に私がお願いした条件です。デカフェの製法、除去率、詳しい風味は、確認した商品説明からは特定していません。

  2. [2] OATSIDE日本向け公式 / よくある質問

    冷やしてよく振るという一般的な使用案内を参照。使用するプレーンの原材料、アレルゲン、使用方法は、手元の容器表示を確認してください。

  3. [3] AeroPress公式FAQ

    丈夫な容器、穏やかなプレス、抵抗が強いときの調整を参照。「秤の上で押さない」という記載は、同FAQのAeroPress Steelの項目にあります。本稿でも秤から下ろしてプレスしますが、Original固有の指示として引用するものではありません。

  4. [4] AeroPress公式 / 通常の向きで滴下を抑える方法

    プランジャーを浅く差して待つ操作を参照。

  5. [5] FDA / Spilling the Beans: How Much Caffeine is Too Much?

    デカフェにもカフェインが残ることについて参照。

  6. [6] Hu G, et al. Effect of roasting degree of coffee beans on sensory evaluation: Research from the perspective of major chemical ingredients.

    Food Chemistry. 2020;331:127329.
    DOI:10.1016/j.foodchem.2020.127329
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32559595/

    焙煎度と官能評価の関係について、抄録を参照。本文と図表は未確認です。

  7. [7] Birke Rune CJ, et al. Acids in brewed coffees: Chemical composition and sensory threshold.

    Current Research in Food Science. 2023;6:100485.
    DOI:10.1016/j.crfs.2023.100485
    https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10074501/

    研究の対象条件、焙煎段階ごとの酸の平均濃度、感覚評価に関する説明を参照。焙煎区分は研究内での相対的なもので、今回の深煎りデカフェを直接検証したものではありません。

参考資料は商品情報、操作上の注意、焙煎に関する研究の説明に使っています。味と押しやすさは我が家での体験であり、外部資料がこの配合を検証したものではありません。

公式情報の確認日:2026年10月23日。

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この記事を書いた人

小島義教(こじま よしのり)

薬剤師、SelfHack Lab運営

薬剤師として20年以上、薬局の現場で経験を重ねてきました。自身の薬剤性肝障害をきっかけに、健康情報を増やす前に身体の背景を整理することの大切さを実感。

現在も薬剤師として働きながら、漢方、生薬、植物、脳科学、伝統文化、コーヒーなど、興味を持ったことを幅広く探究しています。

「残った理由を、確かめに行く。」

この言葉を大切に、自分で調べ、体験し、確かめたことを発信しています。

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