健康という宗教、医学というファッション。バランスを取り戻すために

「健康でなければならない」「常に最先端の医療にアクセスしなければならない」
そんな“べき論”に縛られてはいませんか?

気づけば、私たちは健康そのものに「支配されている」ことがあります。
まるで健康が“宗教”になり、医療が“ファッション”として消費されるような社会の中で。

本記事では、現代人が抱える“健康強迫”の本質と、そこから自由になるためのヒントを探っていきます。


目次

健康は義務ではなく、選択である

現代社会では、「健康」は単なる状態ではなく、“道徳的価値”のように扱われがちです。

  • ジムに通っていないと「意識が低い」と見なされる
  • 白砂糖や小麦を摂っていると「自己管理ができていない」と非難される
  • 何か不調があると「きちんとメンテナンスしてないからだ」と自責する

しかし私は思います。
健康は、選択であって義務ではない。

人それぞれ、生き方も体質も、ライフステージも異なります。
なのに一律に“こうすべき”と押しつける健康観は、むしろ人を追い詰め、不調を呼び寄せてしまうのではないでしょうか。


医療のファッション化が生む「ハイブランドの罠」

医療もまた、大きく変わってきました。
いまや「病気を治す」よりも、「理想の身体をつくる」ための手段として用いられることが増えています。

  • 遺伝子検査でリスクを予測し、
  • 点滴バーでビタミンを“注入”し、
  • マイクロバイオーム解析で腸内をコントロールし、
  • GLP-1ダイエットで効率的に痩せる。

一見すると便利で理にかなったアプローチですが、そこにあるのは「常に最新でなければならない」「自分をアップグレードし続けなければならない」という焦燥感。

そして、その対価は高額になりがちです。
まるで医療が“ハイブランド化”していくように。

私はここに、ミクロ消費と過剰支出の負のループを見てしまいます。
外見的・機能的な「完璧さ」を追うあまり、私たちは本来の「身体の感覚」からどんどん遠ざかっているのです。


健康宗教から自由になる3つの鍵

では、私たちはどうすれば“健康信仰”から自由になれるのでしょうか?
私自身が日々実践している、3つのヒントをご紹介します。

1. 家族や夫婦と一緒に食事を楽しむ

健康食品でも、孤独な食卓では心も身体も満たされません。
誰かと「おいしいね」と笑い合う食事こそが、最も根源的な“健康習慣”です。

2. 身体が喜んでいるかどうかを感じ取る

食べ物、運動、働き方、休み方……
「何が良いか」ではなく、「自分の身体がどう反応しているか」を観察する習慣を大切にしましょう。

3. 健康の“戒律”に執着しすぎない

白砂糖NG、添加物NG、小麦NG、カフェインNG…
これらが全て悪いわけではありません。
でも、それらに縛られすぎてストレスになるなら、むしろそのストレスの方が健康を蝕みます。


まとめ:健康とは、静かな選択

健康とは「正しさの証明」でも「ステータス」でもありません。
それはもっと素朴な、生きるための“静かな選択”です。

健康であることにとらわれず、
健康でなくても、幸せに生きていく

そんなあり方こそ、真の自由ではないでしょうか。

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この記事を書いた人

帝京大学大学院薬学研究科卒業(生物有機化学専攻)。薬剤師として20年以上、総合病院門前薬局や在宅医療に従事。東洋医学、脳機能学、量子医療を学び、2024年7月より神宮前統合医療クリニックにて精密栄養カウンセラーとして活動開始。血液、遺伝子、ウェアラブルデータを活用し、薬、サプリ、食事を統合した個別最適な健康アプローチを提供。各分野のスペシャリストと連携し、科学と伝統医学を融合させ、一人ひとりに最適な健康を導くことに尽力している。

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